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(海事代理士向け)海事代理士法のまとめ1 登録から死亡したときの手続まで

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海事代理士法のまとめ第1弾。登録関係の手続について

 

1 海事代理士になるには?

 海事代理士になるには,登録料を支払って(15条),地方運輸局庁が作成する海事代理士名簿(8条1項)に登録しなければなりません(9条1項)。

 

 そして,海事代理士名簿に登録するためには,資格を有し,かつ欠格事由に該当しないことが必要です(9条2項)。

 

(登録)
 第9条 海事代理士となるには、海事代理士名簿に左の事項について登録を受けなければならない。
  一 氏名
  二 生年月日
  三 事務所の所在地
  四 業務に使用する印章
  五 第六条の証書の番号(第二条第一号に該当する者に限る。)
 2 地方運輸局長は、海事代理士となる資格を有する者が、前項の規定により登録の申請をしたときは、その者が欠格事由に該当する場合を除く外、遅滞なく登録をしなければならない。

(海事代理士名簿)
 第8条 地方運輸局長(運輸監理部長を含む。以下同じ。)は、次条から第十二条までの規定による登録をするため、国土交通省令で定める様式の海事代理士名簿を備え付けておかなければならない。
 2 国土交通大臣は、前項の規定により各地方運輸局長が備え付ける海事代理士名簿により、全国海事代理士名簿を作製しなければならない。

(登録免許税及び登録料)
第15条 第九条第一項の登録を受けようとする者は、登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の定めるところにより登録免許税を、第十条第一項又は第十一条第一項の登録を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の登録料を納付しなければならない。

(登録の細目)
第16条 この法律に定めるものの外、登録の申請書の様式その他の海事代理士の登録に関する手続的事項は、国土交通省令で定める。

 

 ちなみに,この海事代理士名簿,だれでも見ることができるようになっています(14条)。

(海事代理士名簿等の閲覧)
第14条 何人でも、国土交通大臣又は地方運輸局長に対し、全国海事代理士名簿又は海事代理士名簿の閲覧を請求することができる。

 

 

 そして,資格を取得するには,試験に合格する方法と,国土交通大臣の認定を得るという2つの方法があります。

(資格)

 第2条 左の各号の一に該当する者は、海事代理士となる資格を有する。
 一 海事代理士試験に合格した者
 二 行政官庁において十年以上海事に関する事務に従事した者であつて、その職務の経歴により海事代理士の業務を行うのに十分な知識を有していると国土交通大臣が認めたもの

 

 

 欠格事由については,3条に定められています。

(欠格事由)

 第3条 次の各号のいずれかに該当する者は、海事代理士となることができない。
 一 未成年者
 二 成年被後見人又は被保佐人
 三 禁錮以上の刑に処せられた者であつて、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつてから二年を経過しないもの
 四 国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)、国会職員法(昭和二十二年法律第八十五号)又は地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)の規定により懲戒免職の処分を受け、当該処分のあつた日から二年を経過しない者
 五 第二十五条第一項の規定により登録の抹消の処分を受け、その処分の日から五年を経過しない者

 

 資格を取得して,無事登録ができれば,海事代理士となることができます。

 

2 事務所を増やしたくなったら?

 弁護士と異なり,海事代理士は,主たる事務所の所在地を管轄する地方運輸局長の許可を受け,新たな事務所を設置しようとする場所を管轄する地方運輸局長の備え付ける海事代理士名簿に登録をすることで,新しい事務所を設置することができます(10条1項)。

(新たな事務所の設置の登録)
第10条 海事代理士が二以上の事務所を設置しようとするときは、国土交通省令で定める手続に従い、その主たる事務所の所在地を管轄する地方運輸局長の許可を受け、かつ、新たに事務所を設置しようとする場所を管轄する地方運輸局長の備え付ける海事代理士名簿に前条第一項第一号から第三号までに掲げる事項及び同項の規定により登録を受けた印章について登録を受けなければならない。
2 地方運輸局長は、あらたな事務所の設置により当該海事代理士が、みずから誠実且つ敏速にその業務を処理することができなくなるおそれがあると認めるときは、前項の許可をしてはならない。

 

 

3 登録事項に変更が生じたときは?

 海事代理士名簿に登録していた事項について変更が生じた場合には,地方運輸局あてに変更の登録を申請しなければなりません(11条1項)。

(登録事項の変更)
第11条 海事代理士は、登録を受けた第九条第一項各号に掲げる事項に変更を生じたときは、地方運輸局長に変更の登録を申請しなければならない。
2 地方運輸局長は、前項の申請があつたときは、遅滞なく変更の登録をしなければならない。

 

4 海事代理士をやめたくなったり,海事代理士が死亡した場合

 海事代理士が業務をやめる(廃止する)場合は,地方運輸局長に届出をしなければなりません(13条)。

 そして,こっちが個人的に超重要だと思うのですが,海事代理士が死亡場合には,その相続人が地方運輸局長に届け出なければなりません(13条)。私が死んだら,相続人の人よろしく。

 で,ここからは私の私見になりますが,もし相続人がいない場合には,家庭裁判所を通じて相続財産管理人つける予定があれば,相続財産管理人から届け出をすることになると思いますので,そちらにおまかせしましょう。次に,この相続財産管理人をつける予定がない場合についてですが,こちらについては,登録の抹消制度(12条)があるので,親族等で地方運輸局長に職権の発動を求めれば抹消してくれるのではないかと思います。

 

(業務の廃止等)
第13条 海事代理士がその業務を廃止したとき、又は死亡したときは、当該海事代理士又はその相続人は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方運輸局長にその旨を届け出なければならない。

(登録のまつ消)
第12条 左の各号の一に該当する場合には、地方運輸局長は、海事代理士の登録をまつ消しなければならない。
  一 海事代理士が業務を廃止したとき。
  二 海事代理士が死亡したとき。
  三 海事代理士が第三条第二号から第四号までの一に該当するに至つたとき。

 

(参考 海事代理士法施行規則の関連部分)

1 海事代理士になるには

(海事代理士となる登録)
第1条 海事代理士法(昭和二十六年法律第三十二号。以下「法」という。)第九条第一項の登録の申請をしようとする者は、別記第一号様式による申請書を、登録を受けようとする事務所の所在地を管轄する地方運輸局長(運輸監理部長を含む。以下同じ。)に提出するものとする。
2 前項の申請書には、次に掲げる書面を添付するものとする。
  一 法第六条の証書の写し又は第六条第二項の書面の写し
  二 戸籍抄本(外国人にあつては、住民票の写し)
  三 後見登記等に関する法律(平成十一年法律第百五十二号)第十条第一項に規定する登記事項証明書
  四 申請者が法第三条第三号から第五号までに該当しない旨の宣誓書

(登録料の納付)
第5条 法第十五条の登録料は、それぞれの登録申請書を提出する際に、その金額に相当する収入印紙を当該申請書にはりつけて納付するものとする。ただし、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第三条第一項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して(第十三条において「電子情報処理組織により」という。)法第十条第一項又は法第十一条第一項の登録の申請をする場合において、当該申請を行つたことにより得られた納付情報により納付するときは、現金をもつてすることができる。

(海事代理士名簿)
第8条 法第八条第一項の海事代理士名簿は、別記第五号様式によるものとする。
(海事代理士名簿等の閲覧)
第9条 法第十四条の規定により、前条の名簿の閲覧をしようとする者は、海事代理士名簿にあつては当該地方運輸局の海事振興部旅客課(北海道運輸局にあつては海事振興部旅客・船舶産業課、東北運輸局にあつては海事振興部海事産業課、四国運輸局にあつては海事振興部海運・港運課、北陸信越運輸局にあつては海事部海事産業課)に、全国海事代理士名簿にあつては国土交通省海事局総務課に出頭して、閲覧簿に所要事項を記入の上閲覧するものとする。

 

2 事務所を増やしたくなったら
(新たな事務所の設置の許可)
第2条 海事代理士が法第十条第一項の許可の申請をしようとするときは、別記第二号様式による申請書を、その主たる事務所の所在地を管轄する地方運輸局長(以下「所轄地方運輸局長」という。)に提出するものとする。
 2 所轄地方運輸局長が、前項の申請書を受理したときは、法第十条第二項の規定により許可を与えてはならない場合の外、遅滞なくこれを許可し、且つ、その旨を証する書面を交付するものとする。
(新たな事務所の設置の登録)
第3条 前条第二項の許可を受けた海事代理士は、新たに事務所を設置しようとする場所を管轄する地方運輸局長に、別記第三号様式による申請書に前条第二項の書面を添えて提出し、新たな事務所の設置の登録を受けるものとする。
 2 前項の規定にかかわらず、主たる事務所の所在地を管轄する地方運輸局(運輸監理部を含む。以下同じ。)の管轄区域(近畿運輸局にあつては、神戸運輸監理部の管轄区域を除く。以下同じ。)内における新たな事務所の設置の登録を受けようとする海事代理士は、別記第三号様式による申請書を、前条第一項の許可の申請書に添付することにより、所轄地方運輸局長に提出することができる。
 3 所轄地方運輸局長は、前項の規定により、別記第三号様式による申請書が前条第一項の許可の申請書に添付されていた場合において、前条第二項の許可をしたときは、当該許可をした後遅滞なく当該申請書に係る登録をしなければならない。
 4 第一項の規定にかかわらず、主たる事務所の所在地を管轄する地方運輸局以外の地方運輸局の管轄区域内における新たな事務所の設置の登録を受けようとする海事代理士は、別記第三号様式による申請書を、前条第一項の許可の申請書に添付することにより、所轄地方運輸局長を経由して新たな事務所の所在地を管轄する地方運輸局長に提出することができる。
 5 所轄地方運輸局長は、前項の規定により、別記第三号様式による申請書が前条第一項の許可の申請書に添付されていた場合において、前条第二項の許可をしたときは、当該許可をした後、その旨を証する書面の写しを添えて、当該申請書を新たな事務所の所在地を管轄する地方運輸局長に送付するものとする。
 6 前項の申請書の送付を受けた地方運輸局長は、遅滞なく当該申請書に係る登録をしなければならない。

 
3 登録事項に変更が生じたときは?
(変更の登録)
第4条 海事代理士が、法第十一条第一項の変更の登録を申請しようとするときは、別記第四号様式による申請書を、登録を受けている事務所の所在地を管轄する地方運輸局長に提出するものとする。
 2 二以上の地方運輸局の管轄区域内に事務所を有する海事代理士は、前項の申請書のうち主たる事務所以外の事務所の所在地を管轄する地方運輸局長に提出する申請書を、所轄地方運輸局長を経由して提出することができる。
 3 前二項の申請書が異なる地方運輸局の管轄区域内への事務所の移転に係るものであるときは、移転前の事務所の所在地を管轄する地方運輸局長は、当該申請書、当該海事代理士名簿の謄本並びにこの省令の規定により提出した申請書及びその添付書類を移転後の事務所の所在地を管轄する地方運輸局長に送付し、当該海事代理士名簿を閉鎖するものとする。

 

4 海事代理士をやめたくなったり,海事代理士が死亡した場合

(業務廃止等の届出)
第7条 法第十三条の届出は、書面により行うものとする。

 



 



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